はじめに
今回、名古屋市中央卸売市場 北部市場のPR発信プロジェクトのための、Instagramの撮影を行いました。
市場はバンテリンドーム約2.6個分の広さがあり、1日に動く食材は野菜・果物・魚・加工品
合わせて1,000トン近くにのぼります。そこで約5,000人ものプロたちが働いている—でも、スーパーのレジを通るとき、そんなことを想像する人はほとんどいません。
この記事は、その「知らなかった」を「なるほど」に変えていく発信プロジェクトの、第一歩となる
打合せ〜初撮影までの記録です!
この記事の内容(目次)
① PRプロジェクトの打合せ — 発信の方向性と撮影の方針を固めた、事務所での様子
② 仕入れの仕組み — 青果を扱う社長から聞いた、青果市場の知られざるリアルと価格の裏側
③ 初の撮影は親子で — 市場を盛り上げべく立ち上がった親子、初回インタビュー撮影の記録
① PRプロジェクトの打合せ — 発信の方向性と撮影の方針を固めた、事務所での様子

まず事務所にて、発信の方向性についてじっくりすり合わせを行いました。
話し合って決まったのは、3つの軸です。
① 驚き・発見 数字とスケールで「へぇー!」を作る
② プロの仕事 目利き・競り・現場の技に迫る
③ 物語・ドラマ 若者の成長ストーリーで、市場の未来に共感を生む
市場で働く人の「誇り」を、単なる情報にとどまらず、見る人の感情を動かす発信にしていきます
—今回の撮影は、その”素の表情”を引き出す最初の一歩でもありました。
② 仕入れの仕組み — 青果を扱う社長から聞いた、青果市場の知られざるリアルと価格の裏側
北部市場の青果エリアで、青果物転送や仲卸業務を担う
カネトク小塚青果株式会社
代表取締役 小塚社長と息子様にて、仕入れの仕組みについてお話を伺いました。
まず正直に言うと、仲卸業者の方にとって「市場が仕入れる=一か所の卸業者から大量に買う」とばかり思っていました。しかし、実際はまったく違いました。
基本の仕入れ先はセントライ青果様ですが、相場は毎日激しく動きます。
昨日900円だったものが品薄になると1,500〜2,000円になることもある。そのとき「足りません」では済まない—お客さんのために、他の市場や産地など、あらゆるルートを駆使して調整するのが仲卸の仕事だと知りました。
もう一つ驚いたのが、価格判断の任され方です。「会社から細かく指示するよりも、担当者の
現場判断を大切にしている」—毎日相場が変わる世界では、マニュアルより経験と人間関係がものをいう。青果の世界は、数字と感覚と信頼が複雑に絡み合う、想像以上にダイナミックな場所でした。

③ 初の撮影は親子で — 市場を盛り上げべく、初回インタビュー撮影の記録
打合せを終え、向かったのは15℃に保たれた保冷室。野菜が整然と並ぶ、まさに市場の”現場”そのものです。扉を開けた瞬間のひんやりとした空気が、ここが日常とは切り離された場所であることを教えてくれました。
スーパーで何気なく手に取る野菜が、こうした徹底した温度管理のもとで鮮度を保ちながら
届けられている—その事実を、肌で感じた瞬間でした。

いよいよ撮影がスタート。
初回である今回は、小塚社長と息子様、それぞれインタビュー形式で撮影を行いました。
今後のSNS発信に向けて、施設の裏側・流通の仕組み・現場で働く人の誇りを伝えるための取材です。自然な会話の流れの中から言葉を引き出していきました。
息子様(29歳)の撮影—キャベツと白菜をメインに担当する若き担い手に、青果の細かい
仕組みや実際に働く人たちについて、あらゆる角度からインタビューしました。初めての撮影という
ことで最初は緊張感もありましたが、徐々に素の表情が引き出されていきました。

そして今回、特別にキャベツと白菜の目利きの極意も教えていただきました。
プロが実際にどこを見て、何を判断しているのか。市場の青果担当者だからこそ語れる、現場の
知恵と経験が詰まった内容でした。近日公開のSNSでも発信していきますので、ぜひ楽しみに
していてください!
最後は、親子二代で市場を盛り上げるシーンをカットに収めることができました。世代を超えて
受け継がれる仕事への誇りと、日々変化する現場への真摯な姿勢。北部市場の「今」と「これから」
を映し出すものになったと感じています。
この記録が、北部市場の「今」と「これから」を伝える発信の起点になります。今後の撮影でも、現
場のリアルを届け続けていきます!
コラム
卸売(おろしうり)とは
「全国の生産者から、大量の食材を『集める』プロ」
※各地の生産者や農協から市場へ、ドカンと一括して荷物を集荷する(集めてくる)のが主な
役割です。
仲卸(なかおろし)とは
「集まった食材を見極め、街の店が買えるサイズに『分ける』プロ」
※市場の中に店を構え、卸売がドカンと集めた大量の食材を品定めし、スーパーや飲食店が
使いやすい量に小分けして販売する役割です。
名城大学 4年 大野祥平